PC生活(覚えのために)

RootパーテーションへのgrubインストールとMBMとでWin10とLinuxディストリのデュアルブート体制構築

以前、Win10(以下、10とする)はマルチブートが出来なくなると言った記事を読んだことがあった。この度、10のマシンを購入したので、Linuxディストリビューション(以下、Linuxとする)とのマルチブート体制が可能か試した。なお、今回試したのは正確にはデュアルだが、同様の方法で3種以上、即ちマルチも可能と思われる。

「Windows10+Ubuntu16.04LTSのデュアルブート環境でGRUBが起動しなくなった」
https://blog.meda.site/archives/406
以上の記事によれば、10マシンに通常通りLinuxを入れ、つまりMBRをLinuxが支配した状態でも10のアップデートでMBRが10によって書き換えられ、結果としてLinuxの起動ができなくなる、といった現象が起きるようだ。記事の筆者はgrubを再インストールしてその問題を解決する方法を提案しておられる。ワシがこの記事を読んでピンときたのが、ブートマネージャーを使う方法。
予め10とLinuxのブートローダの領域が別々に存在していれば、Linuxの起動は10のアップデートの影響を受けずに済み、HDDより先にブートローダを読み込むプログラム、即ちブートマネージャーを起動する方法を併せれば、Linuxも10のアップデートに関係なく、起動可能ではないかということ。

まず、通常のマルチブート体制構築の手順を踏む。パーテーションを切ってSWAPとRootパーテーションの領域を作る。で、ライブCDから(今回はKonaLinux4.0 light)、Linuxをインストール。
このとき、注意事項が一つ。grubをRootパーテーションに入れる事!←これ必須。
次に、ブートマネージャーのメディアを用意。MBM、登場!
http://elm-chan.org/fsw/mbm/mbm.html
これをCD-Rに焼いたやつを使った。
で、BIOSの設定などからHDDより先にMBM(つまりCD-R)が起動するようにする。
最初の画面(A)で「1 Boot Menu」あといくつか出てきて、どの番号にする? と出る(英語ですが)ので、「1」入力でEnter。
次の画面(B)でやはり数字と項目が出てくるので、「4.+DOS Extend」を選んで「→」押下。
「5.Solaris/Linus swap」はSWAP領域なのでその下、「6. Linux ext2fs」を選んでEnter。
次の画面(C)は、マルチブート体制で起動すると最初に出てくるおなじみの起動メニューの一覧。つまりこの時点でLinux起動の準備が整っていると理解できる。KonaLinuxの場合、画面背景にベースとなったDebianの図なので、この時点でほぼ成功確定、な気分となる。
メニューの一番上の「Kona Linux」を選んでやって、無事Kona Linuxが起動した。
試しに10を起動→アップデート→再起動したが、当然のことながら、Linuxは全く影響を受けることなく、上記手順で起動した。
ちなみに画面Cには、Windows10も起動メニューに在る。親切なことにKona Linuxは10のブートローダも読み込んでくれていて、そこから10を起動することも可能。
つまり、10を起動する場合も、上記手順を踏んで、画面Cで10を選んでやればOKってことです。多分少なくともDebian系はこれで大丈夫だと思う。
この方法のデメリットは、PC起動時にMBMのCD-Rを入れておかなきゃならないってこと。PuppyLinuxをかつて標準で使ってたワシには苦痛ではないが、それ以外のユーザーは苦痛に感じるかもかも知れない。
それにしても今更MBMとは・・・。かつてはよく使ったが、最近はとんと必要なくなっていた。伝統的かつ小粒ながらスグレモノの逸品だ、と改めて感心しました。開発の方、ありがとうございました。

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